所在地 | 愛知県名古屋市 |
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用途 | 戸建(一般) |
建築年 | 2022年 |
一次エネルギー消費量太陽光発電 | 59KWh/(㎡a) |
年間暖房需要 | 11kWh/(㎡a) |
年間冷房需要 | 21kWh/(㎡a) |
施工 | SHALL WE HOUSE |
設計 | L’art de vie studio |
PH認定コンサルタント | 古庄正臣 |
名古屋の閑静な住宅街、似通った住宅が建ち並ぶ中、外付けルーバーを纏った大開口が特徴のその建物が現れます。
総二階建てで、切妻屋根のそのシルエットはよくある住宅のそれではあるが、特徴的な大開口が何かが違うと思わせる。東西に窓はなく、北側には最低限の窓、それを取り返すように南面に大開口を集中させている。
外付けルーバーが南開口部全面に設置されているのは、夏期のオーバーヒートを防ぐためである。設計者としては南面全面をガラスにしたいぐらいの思いであったが、構造的な要求と夏の冷房負荷がそれを許さず、設計者の思いに反してそのサイズは若干抑え気味である。それでも十分に大きくはあるのだが・・・。
オーナーの要求は耐久性、メンテナンス性の面において大変厳しいものであった。設計側が提案し、一度は合意に至った建物全体を覆うファサードラタンは、角波ガルバリウム鋼板に置き換わった。日射反射率を考慮し選ばれた白いガルバリウムは結果的に建物を美しく見せている。名古屋近辺の地域は、中部エリアにおいても暑くて蒸し暑いことで有名である。夏には熱を十分に逃がし、冬は十分に保温が可能な、絶妙な断熱設定が求められた。
比較的コストを抑えつつ、十分な性能を備えたこの住宅は、オーナーの条件も相まって、名古屋の住宅街におけるパッシブ設計のひな形と呼べるかもしれない。