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Passive House Insutitute Certified

四日市パッシブハウス YOKKAICHI PASSIVEHOUSE

所在地三重県四日市市
用途戸建(一般)
建築年2022年
一次エネルギー消費量太陽光発電50kWh/(㎡a)
年間暖房需要14kWh/(㎡a)
年間冷房需要22kWh/(㎡a)
施工棲栖舎 桂 一級建築士事務所
設計吉岡昌一建築設計事務所
PH認定コンサルタント吉岡 昌一

三重県四日市市の温暖地に建つパッシブハウスです。敷地は川の合流地点近くにあり、敷地高さは近隣建物の地面高さより少し低くなっています。東西側は隣地建物が迫っており、南側には15m離れて2階建て住宅があります。北側は隣地の和風庭があり開けた空間です。

この敷地条件でパッシブハウスにするために、建物南面を東建物に合わせ、冬の日射取得をたくさん取るようにしました。又、近隣に比べて敷地が低いので基礎を高くし、基礎掘削土を南に盛り土して庭とし、水害被害を防ぐ計画と日射取得をより有利にしました。

若夫婦2人と子供3人の5人の住まいで、御主人は夏の熱さが苦手、奥様は冬の寒さが苦手との事で、「これは温度変化の少ないパッシブハウスを建てるしかない」と意見一致。奥様希望は南北に開放的な家で、南窓は巾広く大きく床から天井までの窓が欲しい。天井高も高くしたい。御主人希望は北側に2層吹き抜けの籠れるようなニッチな狭い空間がほしい。ここでほぼプランが決定しました。

パッシブハウスにするには暖房負荷の計算で屋根・壁・床の各断熱性を計算、窓は高性能なトリプルガラスで断熱性と日射取得を計算、適正な換気風量で熱交換計画したあと風量測定検査をして実測値をPHPP計算しました。夏の冷房負荷は複雑な近隣建物の影響をどのように判定するかを当初から考えていました。スケッチアップ+designPHをドイツから直接購入して当初からモデリングし検討していました。最終的には庭に植える落葉樹で夏と冬の葉っぱ量の影響をシュミレートすることによりパッシブハウス認定されました。

建物施工は施主の知り合いの四日市市で設計と工事の両方を行っている方にお願いする事になり、丁寧な施工で気密測定C値は加圧0.1、減圧0.2cm2/m2となりパッシブハウス基準を難なくクリア。近くに素敵な造園家がおられるとのことでその方に設計当初から庭を作ってもらうことになっており、すばらしいアプローチ階段と庭がある開放的な住宅となっています。

吉岡昌一建築設計事務所 吉岡昌一