所在地 | 熊本県 |
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用途 | 戸建(一般) |
建築年 | 2018年 |
一次エネルギー消費量 | 67kWh/m² |
一次エネルギー消費量太陽光発電 | 67kWh/m² |
年間暖房需要 | 12kWh/m² |
年間冷房需要 | 21kWh/m² |
設計 | 空設計工房 |
認定までの道のりは長かったですが、パッシブハウス・ジャパンでの最初の認定をもらう事ができ嬉しい限りです。
「熊本パッシブハウス」敷地は西と南の隣地に建物がありますが、冬期日射が確保できるところで配置を決めることができました。夏の日射遮蔽は1階南側に木製ガラリ雨戸、西側と2階南側は外付けブラインドを設置しました。
冷房は2階エアコン、暖房は床下エアコンを稼働します。床下の暖気をガラリから居室へ導くことはしていません。床下を巡らしてRAで吸い込み温度だけSAに渡すことにしました。それでも十分に床表面温度はもちろん室温も上がっています。
屋根の上にはできる限りの発電パネルと太陽熱温水器も乗せています。電気は余剰分売電していますが、将来は蓄電池を入れてできるだけ自給したいと考えてらっしゃいます。お湯はお風呂に使うだけで他給湯や暖房のシステム化まではできなかったのは残念ですが、Passive House「Plus」の認定をもらえたのはとても嬉しい事です。
建物外皮の性能はもちろんですが、太陽熱を冬期にどう入れるか、夏期にはどう遮断するかが大きなファクターだと思い、最初から十分意識して計画しました。そして設備を最適化させるために負荷計算や建物燃費ナビでのシミュレーションは何度もやってみました。当たり前と言えば当たり前のアプローチで目処が立ったところで、PHJの森さんへ相談しました。
その後は認定申請に向けての図面や資料を集め提出する仕事がたくさんありました。
これからはパッシブハウス・ジャパンでの認定と言う事でかなり身近に感じられるようになったパッシブハウス認定です。たくさんの実務者またクライアントに挑戦していただき、個性豊かなパッシブハウスが日本で数多く生まれていくことを願ってやみません。
空設計工房 江藤眞理子(設計)