エントリーゾーン:パッシブハウスゾーン
2013年にパッシブハウスに出会い、住宅の高性能化の重要性や日本の住宅に対するレベルの低さを知り、2018年にこの福島パッシブハウスのプロジェクトが始まりました。
2011年3月の東日本大震災を経験し、衣食住の大切さを十二分に理解した上で更に感じた住宅の温熱環境の重要性。だからこそ東北・福島県福島市という地に最初のパッシブハウスを建てたいという夢に向かってチャレンジしました。
今回のプロジェクトは今後のパッシブハウスの普及に向けて「建築コスト」「地場の工務店でもやれば建てられる」部分を考慮し、シンプルでありながらいつもと変わらない施工で進められる様にしました。
もちろんパッシブハウスにする為にいくつかの新しいチャレンジもありましたが、設計者、施工者、現場に関わるすべての人が心良く前向きに工事をしてくれたお陰でうまくいきました。
建物はほぼ真南に配置する事が出来ました。冬の日射取得、夏の日射遮蔽のバランスを考えて1階南側はオーバーハングし、そのオーバーハングの軒天裏に遮蔽用のシェードを隠す為のBOXがあります。
外は南側のデッキから玄関入り口まで繋がるカバードポーチにしました。
中は広々としたLDKに加えて2階も広々としたセカンドリビングも配置しました。南側の大きな窓から入る日射と採光は最高に心地よく、2階西側からは吾妻小富士も眺められます。
夏も冬もすぐに家に帰りたくなるし、玄関ドアを開ければすぐに感じる最高の気持ちよさ。
今後、福島県や福島市の住宅レベルアップに向けての第一歩に繋がる住宅だと確信しました。
福島パッシブハウスに住む家族一同、毎日胸がいっぱいの様です。
設計者 | 株式会社菊田工務店 |
施工者 | 株式会社菊田工務店 |
建設地 | 福島県福島市 |
竣工月 | 2020年7月 |
新築/改修 | 新築 |
延床面積 | 127.52 ㎡ |
実測C値 | 0.1 ㎠/㎡ |
Ua値 | 0.203 W/㎡K |