エントリーゾーン:パッシブハウス・ジャパン推奨ゾーン
『市街地でいかに開放的に暮らすか』計画地は周囲に3階建てが1m以下の空き寸法で立つ敷地。我々のエリアでは比較的よくあるこの敷地をコートハウス型のプランで解きました。ドーナツ型のプランになったことにより、2世帯住宅では避けて通れない『将来的な家族構成の変化』にも対応できるよう、ところてんの押し出し方式のように、時とともに部屋の使用者が変わるプランとなっています。コロナ禍で在宅時間が増える中、住まいの本当の居心地はさらに重要度を増してきました。高性能な外皮によって温度差のない空間が生まれ、ストレスのない窓辺と中庭の繋がりが各所に抜けと居場所を作りました。高性能な躯体と外皮は目的ではなく、それを手段としていかに多様な表情の居場所を作るか。外との関わりをいかにスムーズに繋ぐか。これからのテーマになると気付かされた計画となりました。家族が同じ屋根の下にいながらも、各自が中庭に面した好きな場所で自分の時間を過ごすことができます。『性能の先の豊かさ』を模索した結果でもあります。
設計者 | 日下 洋介 |
施工者 | 株式会社木又工務店 |
建設地 | 大阪府茨木市 |
竣工月 | 2020年10月 |
新築/改修 | 新築 |
延床面積 | 170.95 ㎡ |
実測C値 | 0.2 ㎠/㎡ |
Ua値 | 0.24 W/㎡K |