エントリーゾーン:パッシブハウスゾーン
鳥取県と岡山県の県境近くに建つ、山陰初のパッシブハウスです。
標高192メートル、積雪量1メートル70センチの盆地で、周りは山に囲まれ日射取得が不利な状況でした。
性能はパッシブハウス基準、耐震等級3、制震工法、居室は全室南向きで、カーポートが建物の日射取得を遮らないように配慮しました。さらにソーラーパネルを沢山設置できる屋根形状、冬にエコキュートの消費電力を抑えるため、水温の高い井戸水も利用しています。
お施主様から「将来できるだけメンテナンス費用がかからないようにしてほしい。」との要望がありましたので、屋根外壁はSGL鋼板と杉の赤身、そしてシラス壁を使用して、再塗装やコーキングのうち替えなどを減らすようにしました。
お引渡しをした後、雪が降る寒い日でも、少し日が当たれば暖かくなりすぎて、無暖房で過ごす日もよくあるそうです。そしてご主人、奥様それぞれ「実家のお風呂には寒くて入れません。」と言われていました。
近年の温暖化による異常気象や、エネルギー資源の高騰などの現状を考えますと、鳥取の地域でベストな住まいが完成したと感じています。
設計者 | 中西 政之 |
施工者 | 株式会社エール |
建設地 | 鳥取県八頭郡智頭町 |
竣工月 | 2020年12月 |
新築/改修 | 新築 |
延床面積 | 141.5 ㎡ |
実測C値 | 0.1 ㎠/㎡ |
Ua値 | 0.216 W/㎡K |