パッシブハウスジャパンニュースレター 076号 2015年8月10日発行
▽持続可能で快適な暮らしの実現に向けて、知識と技術を探求いたします
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
パッシブハウスジャパンニュースレター 076号 2015年8月10日発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
みなさま、こんにちは。
一般社団法人パッシブハウス・ジャパン
http://www.passivehouse-japan.org
メールマガジン第76号です。
私たちは、
世界中のパッシブハウス推進団体とリアルタイムで情報を共有しながら
日本国内における健康で快適なこれからの省エネ住宅作りを推進しています。
本メールマガジンでは、海外の建築最新事情や、実践的な技術解説、
パッシブハウス・ジャパンが開催する各種セミナー・イベント情報を
お伝えいたします。
持続可能な社会の実現のために、エネルギーに依存しないゆとりある暮らしを
みなさんと共に考えていきたいと思います。
―――――――――――――――――――――――――――――――
□Contents□
―――――――――――――――――――――――――――――――
1)【パッシブハウスジャパンからのお知らせ】
2)【エネルギー的自活は遊牧民から学べ!?|代表理事 森みわ】
3)【エアコン冷房の湿度管理は成り行き次第かつ苦手分野|理事 松尾和也】
4)【REFRESH!】仕事のヒント!ニュースや、本、イベントをご紹介
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
1)【パッシブハウスジャパンからのお知らせ】
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
1.【省エネ建築診断士セミナー試験 9月15日-16日 東京開催】
東京で開催する省エネ建築診断士セミナー&試験のご案内です。
◯日時:9月15日(木) 9:30~18:00
省エネ建築診断士セミナー
*終了後に懇親会(セミナー会場より徒歩1~2分)
9月16日(金) 9:30~18:00
午前:筆記試験 午後:もの燃費ナビ実践セミナー&実施演習試験
◯会場:秋葉原UDX 4F NEXT2
東京都千代田区外神田4-14-1
http://c.bme.jp/13/1506/253/1224 (秋葉原UDX)
◯講師:森みわ/松尾 和也/夏見 諭
◯受講料:一般32,000円(認定試験・登録料・懇親会代込み)
*更新の方、2日目の燃費ナビ講習のみの受講は20,000円
☆PHJ賛助会員は上記費用の半額で受講できます(各社3名まで)☆
1日目の筆記試験だけでなく、2日目の実技試験に合格された方は、
”省エネ建築診断士エキスパート”のIDカードを発行させていただきます。
※セミナーにご参加いただき、建もの燃費ナビソフトをご購入された方は通常価格
129,600円のところ、特別価格108,000円でご購入いただけます。
○定員:80名
○申込み方法:PHJ予約システムより申し込みお願いします。
http://c.bme.jp/13/1506/254/1224 (PHJ)
2.【国際パッシブハウスDAY 11月13日-15日 |エントリー物件募集】
世界中でパッシブハウス物件を内覧できる一年に一度のチャンス「国際パッシブハウス
DAY」が、2015年は11月13日・14日・15日の3日間で開催されます。
エントリーした世界のパッシブハウス認定物件が公開されます。
この機会に、PHJではパッシブハウス認定を取得していない物件であっても、
燃費ナビの評価にて性能が見える化されている高性能な物件でしたら、
オープンハウスへのエントリーを大歓迎でお待ちしております!
エントリー物件は、PHJホームページにてご紹介します。
この機会に、パッシブハウスの普及促進に貢献していただくと共に、
御社の営業促進にご活用いただければと思います。
対象物件: 建もの燃費ナビ結果シートにおいて
X(年間1次エネルギー消費量) < 160 - 2Y(年間暖房負荷)
http://passivehouse-japan.org/ecomap (PHJ 建もの×省エネ健康マップ)
エントリー方法:
下記必要事項を事務局( admin@passivehouse-japan.org )までお知らせください。
(1)物件名
(2)物件所在地
(3)オープンする日程と時間(国際パッシブハウスDAYの期間は3日間ですが、1日だけの開催でも可能です。)
(4)見学受付連絡先(担当者名・電話番号等)
(5)当日の集合場所
(6)建もの燃費ナビ結果シート(添付)
(7)写真1枚(添付)
エントリー締め切り <10月12日(月)>まで
<ご参照>
http://c.bme.jp/13/1506/255/1224 (国際パッシブハウスPHI)
http://c.bme.jp/13/1506/256/1224 (国際パッシブハウスデーターベース)
3.【第1回 北陸支部 建もの燃費ナビ勉強会のお知らせ】
8月21日(金)、第1回となる北陸支部の建もの燃費ナビ勉強会を開催いたします。
第1回目なので初心者にやさしい勉強会を心がけます(講師の夏見さんがやさしく丁寧にw)。
懇親会も企画しておりますのでこの機会に親睦を深めましょう!
北陸は会員数が少ないので、近県の方々のご参加も大歓迎です!!
日時:8月21日(金)10:00~17:30
会場:JA長野県ビル 12F J会議室
長野市大字南長野北石堂町1177-3
講師:夏見 諭 氏(PHJ/燃費ナビアドバイサー)
参加費:賛助会員:無料(3名様まで) / 省エネ建築診断士:1,000円 / 一般:2,000円
※参加希望の方は建もの燃費ナビソフトをインストール済みノートPCをご持参ください。
※建もの燃費ナビソフトをお持ちでない方は、事前に体験版のインストールをお願いします。
講習会内容:
・建もの燃費ナビを使ったデモンストレーション
・モデル仕様による計算ワークショップ
詳細、お申込みは北陸支部 エリアリーダー上野までお問い合わせ下さい。
http://c.bme.jp/13/1506/257/1224 (PHJ)
4.【8月25日 「サッシ」の講習会|第4回四国支部勉強会】
四国支部では、サッシについてのセミナーを開催いたします。
第4回四国支部勉強会
第1部 『サッシ一般論~正しい窓の選び方と理想的な取り付け方』
第2部 高性能住宅施工事例報告
◯日時:8月25日(火)13時00分~16時45分
◯会場:サンポート高松
http://c.bme.jp/13/1506/258/1224 (サンポート高松)
詳細、お申込みは四国支部エリアリーダーまでお問い合わせ下さい。
◯お申込み&問合せ先(四国支部/プランリーブル)
FAXまたはメールにて受付中です。
info@p-libre.com FAX:087-868-1226
5.【9月5日 「建もの燃費ナビの実践勉強会」|第3回北海道支部勉強会】
全国各地で建もの燃費ナビの実践勉強会が開催されています。北海道支部の日程も決定!
「建もの燃費ナビアドバイザー」夏見論氏を講師にお招きし、9月5日に札幌で開催いたします。
燃費ナビを買ったが使いこなせない、噂の燃費ナビを使ってみたい、燃費ナビのここがわからない。
誰に聞いたらいいの?等お思いの方、ぜひこの機会にご参加ください。
◯日時:9月5日(土)10:30~17:00
◯会場:YKKAP株式会社 P-STAGE札幌(札幌ショールーム内のセミナールーム)
札幌市中央区北2条東4丁目1-2 サッポロファクトリー2条館4階
◯講師:PHJ建もの燃費ナビアドバイザー夏見論氏
◯講習会内容:
・「建もの燃費ナビ」を使ったデモンストレーション 夏見 論 氏
・「建もの燃費ナビ」燃費計算操作のワークショップ 夏見 論 氏
・燃費ナビを使った提案事例と施主の声 佐藤靖子(PHJ北海道支部リーダー)
・「建もの燃費ナビ」購入特典について 株式会社シーピーユー
◯参加費
賛助会員 無料(3名様まで) / 省エネ建築診断士 1,000円 / 燃費ナビユーザー、一般 3,000円
※参加希望の方は建もの燃費ナビソフトをインストール済みノートPCをご持参ください。
※建もの燃費ナビソフトをお持ちでない方は、事前に体験版のインストールをお願いします。
※ノートパソコンの有料レンタルもございます(15,000円/台)ご希望の方は別途お申し込みください。
http://c.bme.jp/13/1506/259/1224
◯お申込み&問合せ先
FAXまたはメールにて受付中です。申込み用紙はこちら
http://c.bme.jp/13/1506/260/1224
北海道支部エリアリーダー(道央・道南) 佐藤靖子宛
sato@t-syou.com
TEL:011-214-1203 / FAX:011-214-1204
6.【黒部前沢パッシブハウス構造見学会が行われました|北陸支部】
8月6日(木)午前・午後の2回、PHJ関係者35名他、YKKAP及びカネタ建設
関係者40名による、黒部前沢パッシブハウスの構造見学会が行われました。
PHJ代表・森による概要の説明では、断熱材の形状や気密シートの話など。
カネタ建設の現場監督(鷹澤さん)とのトークセッションでは施工上の苦心の箇所など
の話がありました。サンプルやパネル展示が有り、現場は断熱工事前でまだ暑い中、
みなさん熱心に見学されていました。
午前は特にPHJ北陸支部が20名、午後は全国から見学会に来られました。
最遠方は、福岡のサブリーダー江藤眞理子さん、おつかれさまでした!
北陸支部リーダー 上野美代子
7.【省エネ建築診断士セミナー団体申し込み割引のご案内】
PHJでは定期に行われている省エネ建築診断士セミナーでの団体割引プランを
ご用意しております。20名以上で一括お申し込みの場合は、通常参加費の割引を
行っております。全社で省エネ建築診断士取得を目指される企業様、団体様などは
お気軽に事務局までお問い合わせください。
ご相談お待ちしております、お気軽にお問い合わせください。
http://c.bme.jp/13/1506/261/1224 (PHJ)
8.【パッシブハウス・ジャパンは賛助会員を募集しています!!】
パッシブハウス・ジャパンでは、賛助会員を募集しております。
工務店、設計者、メーカー、あるいは個人など各種会員枠を設けており、
当会の理念にご賛同いただける方に幅広くご参加いただけるようにしております。
本年は支部の体制を新たに整えて、全国の皆様とより良い知識を共有するための
プラットフォームを再構築いたしました。会員だけの勉強会やネットワークへの
参加、推奨建材の斡旋サービスもご利用いただけます。
ぜひ、この機会にPHJの賛助会員として一緒に活動いたしましょう!
一緒に最先端の知識を学び、いい家造りをしましょう!
http://c.bme.jp/13/1506/262/1224 (PHJ)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
2)エネルギー的自活は遊牧民から学べ!?(代表理事 森みわ)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
毎日暑いですね!!
東京でも最高気温35度以上の猛暑日が過去最長の8日連続となるなど、各地で記録的
な猛暑が続いております。しかし、原発が止まったままでも、電力会社は比較的余裕の
ある電力供給を続けています。嬉しいことに、太陽光発電の普及や節電の定着で、夏の
電力不足の不安は年々少なくなっているというのが実態のようです。太陽光発電はまさに
夏の電力需要に合った再生可能エネルギー、皆さんのほんの少しの節電意識と近年の
エアコンの省エネ化、更にはパッシブデザインの普及が力を合わせることで、太陽光
発電の出力の範囲内でストレスなく冷房を使う暮らしは夢ではなくなると思います。
独パッシブハウス研究所でも、電力を冷房運転や昼間の家電の運転に使用する場合は、
再生可能エネルギーをダイレクトに利用できる割合が大きいため、一次エネルギー変換
係数(Primary Energy Factor)を低く設定するという方針を打ち出しています。
同じ電力でも何時使うかによって、化石燃料への依存率が変わるため、環境負荷も
変わるという考え方ですね。ですから皆さんがたった今使用している電力が、一体
何を燃料とした発電所で生み出されているのかを、これからは是非、季節毎そして
時間毎に気にかけて頂きたいです!!
さて、夏のエアコンを肯定するような話をいたしましたが、
エアコンを冬にも使う方、沢山おられます。薪ストーブ派であっても冬の日没後に電力
供給が無いと全うな生活が出来ません。そこで太陽光発電と必要最小限の蓄電池の導入
によって、外部からの電力供給をミニマムにしたいと本気で考えた瞬間、DC(直流)
からAC(交流)への変換が煩わしく感じられるようになりました。“モンゴルの遊牧
民族は太陽光発電で動かせる直流の洗濯機や冷蔵庫を持っているらしい”と、馬好きの
工務店の社長から聞いたのは今から5年程前でしたでしょうか? ならば日本ではなぜ
普及しないのか?と私も疑問に感じ、3.11以降は宅内の直流配線の動向について
業界の専門家にかなり問い合わせをしたものです。その当時は直流の規格化で業界の
足並みが揃わず、電圧も定まらず、コンセント形状も決まらない、そんな状況でしたので、
私の中で直流家電ブームが過ぎ去った感がありました。そしてこの度シャープが直流
エアコンを年内に発売するというプレスリリースを目にした時、“やはり最先端を
走っていたのは遊牧民だったのだ!”と思わず合点がいった訳であります。
砂漠で暮らす電力の供給を受けられない遊牧民が、太陽光発電によってその恩恵を
受けるために、直流家電の需要が生まれ、それを支えるメーカーが存在するという、
極めてシンプルで健全な市場を素直に羨ましいと感じました。
それに対して日本人は色々なしがらみに縛られている。
国政に限らず、社会構造全体に当てはまる事ですが、日本という国においては、“最大
効率で物事を動かす方法“を知っている有識者は他国に比べて決して少なくないはず。
しかし、その意見を吸い上げ、行政や企業の方針として具体化したり、資金援助したり
という事が極めて進み難い、すなわちそれを阻止または弾圧する力がまかり通っている
という、先進国を名乗るにはきわめて恥ずかしい状態ではないでしょうか?
多くの市民の日常が一瞬にして奪われた広島・長崎への原爆投下から70年の今年、
“平和“の解釈に関しては一部の既得権益者と国民との間の大きな溝が浮き彫りになり
ました。
3.11前には“原爆と原発の危険性を同等に語るな”と有識者の方々から度々指摘を
受けましたが、国連によれば原発施設は軍事標的になるリスクが大きく、また日本では
プルトニウム保有の正当化のための原発という位置づけもある以上、国防とエネルギー
問題を別々に語ること自体がもはや不可能です。
原子力発電のもたらす環境汚染や人権問題を考慮すれば、核の平和利用という概念は
そもそも存在しません。かといって中東への他国の攻撃を後方支援してまで化石
エネルギーに依存する必要もありません。今まさに世界中で沢山の方々が、平和のために
新しいエネルギー技術を開発されています。私たち一人一人が、遊牧民のようにしがらみ
の無い個人や、小さなベンチャー企業の情報発信に注目し、応援していく事で、
もっとシンプルにパズルが解けるのでは?という気がする今日この頃です。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
3)エアコン冷房の湿度管理は成り行き次第かつ苦手分野 (理事 松尾和也)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
冷房がなくては生きていくのが大変な季節になりました。今回は冷房に関して詳しく
見てみたいと思います。大規模ビルの冷房は温度と湿度の調整がそれぞれ別に行われて
います。よって27℃、40%を維持し続けるといったような芸当もある程度実現
できます。ところが家庭用のルームエアコンでは温度に関するセンシングが行われては
いますが、湿度に関しては成り行き任せになっています。しかも温度を下げるのは
得意ですが、湿度を下げるのは苦手です。しかしながら、日本の夏の気候及び人間の
感覚からいうと温度は少しだけ下げて、湿度はしっかり下げるのが一番快適なところです。
ということで、エアコンの得意範囲と人間の快適範囲が完全にずれていることになるのです。
大阪の過去30年間の8月の平均気温28.8℃、平均相対湿度66%、平均絶対湿度
18.8g/kgです。ちなみにこの値は全国で一番蒸し暑く那覇をも上回っています。
人間が快適に感じる状況は日本人の場合27℃、13g/kgあたりがひとつの目安に
なります。
しかし、エアコンで27℃設定にした場合、60%くらいがひとつの壁になります。
これ以下にしようとすると温度をさらに下げるしか方法がなくなってきます。
このときの絶対湿度が13.46g/kgと少しだけですが、快適範囲に届かない
という感じです。もちろんこれは微差なので、大半の方がこの状況でも快適だと
感じます。しかし、ダニの繁殖が抑えられるポイントも60%であることを考えると
理想的には60%を切りたいところではあります。
家庭用のエアコンカタログには表記がないのですが、業務用のエアコンには顕熱比
(SHFともいう)の表記があります。設備設計をやっている方にとっては当たり前の
用語ですが、住宅業界にいる人にとっては聞いたことすらない言葉かと思います。
これは冷房運転の際にエアコンが奪い取る全熱量に対する顕熱量の比率を表したものです。
詳しくは下記のサイトが非常にわかりやすいので読んで見てください。
http://c.bme.jp/13/1506/248/1224 (蓄熱WEB講座PRO)
実際にこの値がどのくらいかというと業務用エアコンでも家庭用の壁掛型と同じ形状で
冷房能力が3.6kW(12畳用)4.0kW(14畳用)の機種が存在します。
これらの顕熱比はそれぞれ0.81と0.76となっています。一般的に顕熱比は
冷房能力が大きくなるほど小さくなる傾向にあります。ということは12畳用以下の
家庭用エアコンの顕熱比は0.81よりも大きいと考えられます。話を簡略化するため
に顕熱比が0.8ということにします。この場合、エアコンが奪い取る熱の内8割が
顕熱、2割が潜熱ということになります。
しかし上述した28.8℃/66%の空気を27℃/60%にする際の顕熱比は0.3くらいです。
この乖離の結果起こってくる結果は2つしかありません。
「温度はちょうどいいけれども除湿が足りない」か「湿度はちょうどいいけれどもちょっと寒い」のどちらかです。
これを緩和する手段が2つ考えられます。
ひとつは潜熱の交換率が高い全熱交換器を導入することです。これによっておよそ
10%分緩和効果が期待できます。(同じ温度の場合、上記の条件では温度も下がって
いるので相対湿度の変化が小さく見えている)
もうひとつは珪藻土等の吸放湿性が高い壁、天井の面積を増やすということです。
これも吸放湿性能の高いものを広範囲に塗った場合には10%近い緩和効果が得られます。
もちろん両方同時利用した場合の効果は20%削減にはなりません!!悪しからず。
とはいえこの2つを併用した上でエアコンを使えば、ルームエアコンでもかなり理想的
な温湿度に近づけることができるようになります。予算的にこれらが採用できないとき
の裏技も紹介しておきましょう。暑くならない程度に日射を敢えて入れることによって
温度をあげてやるという方法です・・・毒をもって毒を制すようなやり方ですが、
極めてうまく調整することができれば、ルームエアコンでも結構理想的な状況を作れますが、
あくまで理論上の話です・・・。積極的におすすめするような話ではありませんのでご注意を・・・
私はダニとカビの観点から夏場は窓を閉めてエアコンをつけることを推奨しています。
実際この7月も50坪の住宅で家中1台のエアコンを回しっぱなしにしていたときの
冷房費用が5000円を切っていました。もちろん太陽光による差引などない状態です。
最近太陽光発電が増えてきており、太陽光が設置してある住宅だと暑い時ほど冷房との
相殺効果も高くなります。その上、一般的に暖房よりも冷房の実効COPの方が高く
なると言われています。下記の論文をご参照ください。場合によってはCOPが10行くこともあるようです。
http://c.bme.jp/13/1506/249/1224
(「家庭用エアコンのCOP実測結果」)
ということで、ちゃんとした住宅を作っていれば冷房をケチる必要はほぼないといえそうです。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
4)【 REFRESH! 】仕事のヒント!ニュースや、本、イベントをご紹介
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
もしも、私たちの周りにあるアスファルトで覆われた道路がすべて、太陽の光で発電
できる道路になったら?? アメリカ・アイダホ発の夢の様なプロジェクトが、
現実味を帯びて来ています。
地球温暖化に危機感を抱いていたブルーソー夫妻が設立したSolar Roadways社が
開発したのは、超高強度のソーラー発電機能を持つ次世代道路モジュール。
保護ガラスに覆われた発電モジュールは、人が上で飛び跳ねるぐらいではもちろん、
113トンの重さに耐え、車やトラクターが上に載ったって壊れない頑強さ。
その上、インターネット回線に接続が可能で、埋め込まれたLEDを制御して、
路面上に「スピード注意」や「急カーブ」の警告を出すことができ、
また、ヒーターと接続すれば冬季の融雪まで可能になります。
もし全米3万キロ平米以上におよぶ道路をすべてこの道路モジュールに替えることができれば、
全米の電力消費量の3倍にあたるエネルギーを賄うことができるそうです。
既にクラウドファンディングサイトでも多額の資金を集めており、
多くの企業、個人からの購入のオファーがひっきりなしだとか。
アミューズメントパークや大きな公園、イベント会場など、
道路以外の場所でも活躍の場がありそうですね。
http://c.bme.jp/13/1506/250/1224 (Solar Roadways)
【 パッシブハウス・ジャパン賛助会員一覧 (2015年8月10日現在)】
http://passivehouse-japan.org/membership/members (PHJ賛助会員リスト)
◎今月の新規会員様のご紹介
・アトリエハトリ(長野県長野市・設計)
・森大建地産株式会社(三重県伊賀市・工務店)
・株式会社LIXIL(東京都江東区・メーカー)
皆様のエリアでパッシブハウス設計及びパッシブハウス建設のお手伝いが
可能なエキスパートをご紹介いたします。パッシブハウスにご関心のある
方はメールにてお問い合わせください。
メールの宛先:admin@passivehouse-japan.org
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
―――――――――――――――――――――――――――――――
【パッシブハウスジャパンニュースレター】
2015年8月10日発行(0076)
発 行:一般社団法人パッシブハウス・ジャパン
編 集:蓮見太郎
―――――――――――――――――――――――――――――――
〒248-0007
神奈川県鎌倉市大町2-2-2
TEL:0467-39-5031
http://www.passivehouse-japan.org
https://www.facebook.com/passivehousejapan
ご意見・ご要望:
admin@passivehouse-japan.org
―――――――――――――――――――――――――――――――
Copyrights(C)2015 PASSIVE HOUSE JAPAN All Right Reserved.
本メールマガジンの解除はこちらより行ってください。
http://c.bme.jp/13/1506/263/1224