ニュースレター 2020年12月号コラム

パッシブハウス・ジャパンでは月に一度のニュースレターを発行しております。

理事によるコラム他、セミナー開催や建もの燃費ナビ関連のお知らせ等を毎月お届けいたします。

パッシブハウス・ジャパン代表理事 森みわ

代表理事 森 みわ

 

2020年も残すところあと僅かとなりますが、コロナ禍は収束どころか世界規模で再び勢力を増している様相で、「もう我慢の限界!」という人々がいよいよ多数派を占めてしまうのではと正直やきもきしています。行き場の無い不満を抱えて生きている人が極力少ない社会の状態が、平和の持続のための絶対条件であるはず。これまでコロナ禍にもなんとか順応出来た皆様におかれましては、もちろん自身の努力と忍耐を労って頂きたい一方、コロナ禍に順応出来ないでいる大多数の人々に寄り添えるような、静かな年末年始を過ごして頂きたいと思います。

いずれにせよ、2020年はこの大変厄介なコロナ禍のせいで、省エネ運動など完全に二の次と化してしまったような年でした。連日世界中で大量消費されるマスクや使い捨てのプラスチック製品の数々は、地球上のごみ問題を確実に悪化させたに違いありません。ただ経済活動は一気に縮小を余儀なくされ、当然のことながら運輸部門のCO2は削減され、一方家庭内のエネルギー消費は増えました。いずれにせよこのような暴力的な外的要因によって、社会のシステムがこれほど変わらざるを得ないという局面を、私達の世代は生まれて初めて経験しました。それでも不幸中の幸いは、「人間同士が意図的に殺し合う」ような、いわゆる戦争状態とは異なるという事でしょうか。ロックダウン真っ最中のドイツに暮らす義理の母が「戦時中に比べたら、こんなのどうってことないわ」とコメントしたことが大変印象的でした。

そんな異様な2020年の終わりには、何を持ってこの1年の「良し悪し」を評価するかから、考え直さなければいけません。身近な人たちが今健康に生きている事。これだけでも素晴らしい事です。そしてこんなにも混沌とした年でありながら、日々の業務の傍ら、沢山の方が協力してくださったプロジェクトがあります。それは日本の杉を使った超高性能な木製サッシの製造プロジェクト。

そのサンプル第一号が先週末PHJ事務局に無事納品されました。杉の柾目が大変美しい窓ですが、見付け86mmの木枠のUf値0.75W/m2K(下枠は0.96W/m2K), トリプルガラスのUg値0.53W/m2K, 日射取得率は60%と32%の2タイプというスマートウィン(佐藤の窓)の驚異的な性能をそのまま保持しています。協力してくださった多くの方々のお陰で、PHJの10年の活動の節目に相応しい感動的な出来事となりました。この場を借りて関係者の皆様にお礼申し上げます。また、困難な年であったにも関わらず、PHJのオンライン活動を盛り上げ支えて下さった賛助会員の皆様にも感謝申し上げます。

 

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