軽井沢南ヶ丘パッシブハウスPassive House Karuizawa Minamigaoka
- 所在地(市区町村)長野県北佐久郡軽井沢町
- 用途事務所・店舗
- 建築年2018年
- 一次エネルギー消費量75kWh/m²
- 一次エネルギー消費量太陽光発電75kWh/m²
- 暖房負荷15kWh/m²
- 冷房負荷15kWh/m²
- 施工軽井沢建築社
- 設計有限会社グローブ
軽井沢南ヶ丘パッシブハウスは、私の建築設計の第1号にして私達が暮らす自邸です。
2018年竣工。2020年6月15日にパッシブハウス認定取得をしました。
パッシブハウスとの出会いは8年前の2012年。前年の東日本大震災の時に自分ができることはなんだろうと考えても答えが見つからず、翌年から業務の傍ら大学で建築を学び直す中でその言葉に出会いました。
それまで商業施設などのインテリアデザインの仕事の中で、環境に配慮した素材選びなど自分なりに地球環境のことを考えていましたが何かが違うと感じていました。
卒業後、私はパッシブハウスを学ぶために一番の近道であるPHJ代表の森みわ氏の設計事務所の門を叩きました。今思うとなんて大胆なことをしたのだろうと思うのですが。(笑)この決断がパッシブハウス設計者としての第一歩になりました。
森みわ氏の元で学ぶパッシブハウスメソッドは初め難解に感じました。ドイツ語のカタログを見て泣きそうになったこともありますが、設計で指定した素材の性能を一つ一つ入力していくことで建物性能を数値化できるPHPP(Passive House Planning package) は設計を進める上ではとても明解で大変役立つツールです。
設計するにあたり自然エネルギー(太陽熱温水器/薪ストーブ)を活用したパッシブハウスであることはもちろん、なにより美しく機能的、自由で楽しい設計にしたいと思いました。パッシブハウスは全てが実現できるメソッドであると証明したかったのです。
皆さんのなかにパッシブハウスは特別で難しいものだと感じている方も多いと思います。そんなことはありません。色々な方にご尽力頂きましたが、本気で取り組むことでこうして完成することが出来たのですから。(笑)
ここに暮らしてもうすぐ2年。僅かなエネルギーで軽井沢の厳しい寒さと自然を満喫しながら暮らしています。理屈ではありません。良いものは良い。この素晴らしいパッシブハウスで、一人でも多くの方に快適で豊かな暮らしを実現してもらいたいと切に願います。
GLOBE ARCHITECTS 菊地 宏子