ニュースレター 2017年4月号コラム

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パッシブハウス・ジャパン代表理事 森みわ

エネルギー問題は人権問題であり、省エネ運動は平和運動である

パッシブハウス・ジャパン代表理事 森みわ

3月17日のPHJ7周年記念大会も大盛況に終わり、気が付けば4月。しかし今年の若宮大路をはじめとする鎌倉の桜は、途中まで咲いてそのまま時が止まってしまったような、少し勢いの無い花見シーズンです。激しさを増す寒暖の極端な変化に、植物も混乱し続けているのでは?

私達が生きている社会は…

さて、連日のニュースで皆さんもお感じかと思いますが、私たちの誇りであるこの美しい国が金まみれの大ウソつき達に私物化され、弱肉強食のとっても不平等な社会へと今まさに急転落している予感がする今日この頃、省エネ住宅のデザインと性能のバランスなど能天気に追及していて良いものだろうかと、本気で悩むところではあります。真実を口にする者は捕らえられ戒められ、もしくはその存在を無いものとされ、嘘を並べ立て金をばら撒く者がのし上がって贅の限りを尽くす。そんな悪夢のような社会に、私達は今実際に生きている、それはもう、疑う余地も無い事実であると感じるのは私だけでしょうか?

当たり前のことを口にする

先日東京にて開催されましたPHJ7周年記念大会では、産業技術総合研究所の櫻井啓一郎先生より、地球温暖化を否定する発言や陰謀論だという主張がいかに根拠のないものであるかという事を多角的に解説頂きました。建築の省エネ化、パッシブ化の先には、地球規模での資源の温存や略奪戦争を阻止していこうという大きな目的があります。

何度も書きますが、エネルギー問題は人権問題であり、省エネ運動は平和運動です。地球上の大半の人が平等な社会を望んでいるからこそ、取り組む必要があります。その真逆を目論むごく少数の人々の思うように事を運ばせる訳にはいかないのです。

そう言った当たり前の事を、皆さんが日頃から口にして、周りの方のために気付きのチャンスを作ってください。親子の会話でも、夫婦の会話でも、同僚との会話でも、取引先との会話でも、もっと話してください。国政に関して意見を述べる事が、躊躇われるような社会に未来は無いと思います。

正しい情報をインプットし、正しくアウトプットする

私が5年間暮らしたドイツでは、学業や仕事の合間に誰もが政治に関して意見をしていました。一番政治に無関心に見受けられる、アトリエ系の設計事務所の代表が、設備設計や構造設計の会社の代表と、個々の政治家の発言やスタンスに関して、持論を述べていたのを私はこの目で見たのです!

この国民によるいわば議員の監視システムが、いかに重要で根本的な事であるかを、今の私は痛感せざるを得ません。ドイツの教育の凄さも身に沁みます。正しい情報をインプットしなければ、正しいアウトプットなど出てくる訳が無いのですから。

という事で、引き続きPHJの支部セミナー、省エネ建築診断士セミナーは充実したコンテンツで皆様に正しい情報をお届けしたいと思っています。皆さんのパッションが、PHJのエネルギーの源です。

ここからは、先日の大会及びオプショナルツアーでの素敵な写真のごく一部を掲載させて頂きます。

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パッシブハウス・ジャパン理事 松尾和也

現時点で知りうる各メーカーのエアコンの特徴

パッシブハウス・ジャパン理事 松尾和也

各メーカー様々なグレード、機能のエアコンが出ています。あまりにも複雑怪奇な機能が多すぎて、「何を選定基準にしたら良いのかさっぱり分からない」という方がほとんどで、実質的には今まで使ってきた慣例、及び掛け率のみで機種の選定が決まってしまっている場合がほとんどではないかと思います。

そこで私が考えている選定の参考基準を説明したいと思います。なおこれは容量の選び方ではありません。容量の選び方は今まで何度も説明してきましたのでお間違えなきよう。

低温暖房能力が強いかどうか?

寒冷地用エアコンがデフロスト運転になりにくいのは常識ですが、掛率が非常に悪い。しかも電気代が高めに出やすい傾向がよく聞かれます。寒冷地用エアコンでない場合も上位機種と中下位機種では同じ定格暖房能力でも低温暖房能力にかなりの差があります。北東北や北海道でない限り、この「寒冷地用ではないけれども上位機種」というところが価格とデフロスト運転になりにくさのバランスが良いと考えています。特に日立のエアコンは寒冷地用でなくてもデフロスト運転になりにくいということを北海道の工務店さんによる実験から伺っています。

再熱除湿がついているかどうか?

エアコンは温度を下げるのは得意ですが、湿度を下げるのは苦手です。しかし人間は温度はそんなに下げずに湿度はしっかり下げた状態の方が快適です。ということは再熱除湿がもっとも適切なわけですが、冷房運転よりもエネルギーを食います。とはいえ、そもそも暖房エネルギーに比べると冷房エネルギーは非常に小さいです。かつ太陽光発電がついている家では暑いときほど相殺効果が大きいのでトップランナーの間では快適性を重視して再熱除湿を使う方が増えています。しかしながら最大手2社であるパナソニックとダイキンからは再熱除湿が消えてしまいました。再熱除湿に関しては元々日立が発明した技術であることもあり、現在においても除湿能力は日立のエアコンが一歩リードしている感がある。

さらに…

小屋裏エアコンをやりたい場合にはワイヤードリモコンが使えると便利。そういう意味では三菱のエアコンはワイヤード対応が充実。

床下エアコンをやる場合に大引や土台の1Pの間に入らない機種がほとんど。これは非常に設計、施工ともに不便。富士通ゼネラルの機種だけが巾が狭いので対応可能。

床下エアコンをやる際には温度センサーが本体上面についていないと適切な温度制御が難しい。これはメーカーに問い合わせないと確認が難しい。

・微弱連続運転になることが多い高断熱高気密住宅においてはデュアルコンプレッサー機能がついている東芝の省エネ効果が高い。実際、国のウェブプログラムにおいても同機種だけは評価が一段高くなるように設定されている。なお東芝は再熱除湿にも対応している。

以上が松尾設計室におけるエアコンメーカー選定する際に重要視している項目です。正直、壊れやすさ等々ここではかけない「噂」のような話も色々ありますが、それは割愛しました。そういった話があればどんどん教えていただければ幸いです。


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