ニュースレター 2018年7月号コラム

パッシブハウス・ジャパンでは月に一度ニュースレターを発行しております。

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パッシブハウス・ジャパン代表理事 森みわ

E-Learningを導入いたします!

パッシブハウス・ジャパン代表理事 森みわ

先週西日本を襲った集中豪雨によって、多くの方の命が失われ、多くの方が暮らしの再建の目処が立たない状況と察します。もう既に起きてしまった自然災害ですが、この様な異常気象も地球温暖化が原因とされております。私達の日々の活動を通じて、今後このような災害のリスクを少しでも減らすことが出来たらと願って止みません。

さて、今週よりPHJ事務局では、9月12日・13日に東京で開催される、第28回省エネ建築診断士セミナーの受付を開始いたしました。

私と松尾さん、そして燃費ナビアドバイザーの夏見さんとで過去8年間この診断士セミナーを全国で継続して参りましたが、その結果なんと、PHJの認定する省エネ建築診断士は全国で2600名を超えました(合格率は7割以下と言われているにも関わらず)!この2600名強の皆様は、診断士のIDカードを普段から持ち歩いて下さっており、名刺にこの資格を印字して下さる方も増え、主催者の私達は大変うれしく思っております。さて、実はこのIDカード、有効期限が5年となっておりまして、近年、資格の更新時期を迎える方が急増中・・・。とはいえ、5年前と同じ場所で開催出来るとは限らない診断士セミナー、皆さんのお仕事の都合もありますので、更新したくてもチャンスが無い、という声を良く耳にするようになりました。5年経ったのに教えてくれなかったから失効に気づかなかった!とお叱りを受ける事もしばしございます・・・。

そこでこの度PHJでは、遠隔でも自分のペースで最新のコンテンツを学習出来、診断士資格が更新出来るようにとの思いで、E-Learningの更新プログラムを導入することにいたしました。初年度の2010年に診断士資格を取得された方から順次、事務局よりログイン方法に関するメールをお送りいたしますので、皆様是非この機会をご活用ください。資格更新用の学習コンテンツは主に動画による講義となる予定です。燃費ナビの操作方法、燃費ナビや省エネ健康マップを使ったプレゼンテーション事例、そして今年3月に発売となりました日本語版PHPPの解説など、盛りだくさんのコンテンツを予定しておりますので、是非お楽しみに・・・。

なお、当面E-Learningのプログラムは資格更新者向けのみとさせて頂きますので、新規に診断士資格の取得を希望される方は、従来通り2日間のセミナーを会場にて受講して頂く必要がございます。懇親会もございますので、講師陣及び、他の受講者の皆さんとの交流も兼ねて、足をお運び頂ければ幸いです。

 

パッシブハウス・ジャパン理事 松尾和也

やっぱりエアコン冷房に使われる電気は非常に少ない

パッシブハウス・ジャパン理事 松尾和也

強烈豪雨だった梅雨が明けましたね。そのとたんに急激に暑くなってきたわけですが、我が家では二台ある一台が故障して冷房が効かなくなりました。その壊れ方が非常にわかりにくい壊れ方なのです。普通に動いているのですが、どうも単に風が出ているだけのように感じました。そこで消費電力計を挟んで確かめてみると案の定消費電力は8Wくらいしかありませんでした。これはファンが回っているだけでコンプレッサー等は動いていない状況を表しています。扇風機の消費電力とほとんど変わらない状態でした。そこでもう一台の故障していない方のエアコンにも消費電力計を挟んでみました。そちらもスイッチオンした瞬間こそ200Wくらいまでいきますが、落ち着いてくると50Wくらいで推移します。1kWh=28円と仮定すると200Wだと1時間当たり5.6円でしかありません。

私が設計しているほとんどの住宅は40坪前後くらいまでなら8月の全館冷房費用が4000円程度で納まります。ここから逆算すると

4000円÷30日÷24時間=5.55円/hとなり平均的に消費電力200Wくらいで動いていることがわかります。仮にQ値1.6、120㎡、8月の平均外気温が35℃(こんなに高いことはありえませんが)室温27℃のときの取得熱量は直射日光による日射取得を無視すると

1.6×120×8=1536W、内部発熱を2.1W/㎡とすると2.1×120=252W

単純にこれらを足すだけでも1788Wとなります。実際には平均気温はずっと低い代わりに直射日光も加味しないといけないので35℃というのは概算設定値としては案外悪くない値だと思います。

ここから冷房の実効COPを考えてみると・・・

1788÷200=8.94と出てきます。

本当に適当で恐縮ですが、冬の実効COPが良くて4、大抵が3台で納まっていることを考えるとやはり夏は効率もいいし、冷房費自体も極めて安いということが改めて分かるかと思います。それに加えて、いつも言うように太陽光発電がついている住宅では暑くて晴れている日ほど完璧に相殺してくれるのでほとんど無料に近い状態になります。これだけコストと健康、快適性にすぐれることをわざわざ放棄して、こまめに冷房を消して通風を行う。その結果、ジトジトした不快感、カビとダニとの共存を我慢しなければならない理由はどこにもないということを改めてお伝えしておきたいと思いました。

※ただし、これは高気密高断熱住宅で日射遮蔽がきちんと行われた上で適切な冷房計画が行われた場合であることを間違わないでください。


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